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あしあと

    人手不足の正体―善聞語録169(広報3月号掲載)

    人手不足が深刻だ。賃金が比較的低い職種や3K(きつい、汚い、危険)と称される労働条件の厳しい業種では指摘されて久しいが、最近はほとんどの業界で働き手の確保に悩み大きな社会問題となっている。行政の分野でも技師は慢性的に不足しており、近時は教員の確保も儘ならない。その原因として働き方改革の影響とか、依然として残るさまざまな規制が取り沙汰されているが、「労働人口」の推移をみると人手不足になるのは一目瞭然である。

    すなわち、後期高齢者になって労働市場から退場せんとする、いわゆる戦後ベビーブーマー世代は年に約200万人。一方、新たな労働人口として二十歳を迎える数は100万人強で、その差100万人。日本の労働市場は年100万人単位で縮小しているのである。ちなみに今年の出生数予測は80万人を切るとのことで、上向く気配はない。

    これに対し今までは何とか高齢者と女性の力で補ってきたが、それも限界に近く、そのため出入国管理法を改正するなどして外国人労働者を増やしているのが昨今の実状で、本市でも街なかでそれと思しき人を見かける機会が増えている。しかしそれとて日本全体で数十万人程度に過ぎず、前述の年100万人規模の縮小を埋めるにはほど遠い水準である。

    となると、モノやサービスで従来と同じ質と量を提供することは困難となり、対策としては❝やり方❞を変えるか、生産場所を海外に移すかの選択が求められるが、❝技術立国❞日本としては人口知能(AI)やロボットを駆使してデジタル変革(DX)で省力化を進めるしかなかろう。人手不足の正体が見える化した限りは、市役所業務においても住民サービスや内部管理、そして国や府とのシステム統合へのDX導入が待ったなしだ。

    山崎善也

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