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あしあと

    未来予想図―善聞語録135(広報5月号掲載)

    本稿が各戸に届くのは緊急事態宣言期間が終了した頃と思うが、果たしてその効果や経済への影響はどうなっているか。それとも期間が延長されているか、大きな混乱や問題が生じていないか、など気を揉みながら執筆している。3度目の緊急事態宣言となったが、今までの感染状況に比べて明らかに異なるのは、その感染力の強さとスピード、そして対象者が若い世代に多く広がり、重症化率も高くなっていること。ウイルスの変異によるものだが、まったく新種への対応くらい踏み込んだ対策が必要な局面になった。近隣でもクラスターが発生し、従来にも増してより身近に、自分事としてコロナ感染を捉える必要がある。真面目で用心深い市民性の我がまちでもこれだけ感染者が増えると、もはや従来の予防策だけでは限界があり、その意味でも一刻も早いワクチン接種の普及に期待したい。

    先日のテレビ番組で、人工知能(AI)に世界で20万部を超えるコロナ関連の論文を読み込ませ、感染の終息時期を予測する特集を組んでいた。結論から言えば、本年12月頃には終息するとの予想で、第4波のピークが5月に、さらに第5波が10月に到来するが、一方でワクチン接種の普及と緊急事態宣言等の発出によって人の動きや経済活動が抑制され、その効果が相俟って2つの波を乗り越えるという。年内に出口が見えるということで安堵するか、年末までは終息が叶わず我慢の日々が続くのか、と受け止め方は分かれるかもしれないが、五里霧中にも光明が差したと解釈したい。

    AIによる予測の真偽は半年後に判明することになるが、完成された"未来予想図"が突然に現れるわけではなく、日々の努力の集大成であること、そしてそのため地道にやるべきことを着実に取り組む重要性を肝に銘じたい。

    山崎善也

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