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あしあと

    大いなる闇―善聞語録130(広報12月号掲載)

    「大いなる闇うごきだす去年今年」。これは年頭の辞として詠まれた俳句であるが、ここに言う闇とは一体何を予言したものであろうか。今年ならば、百年に一度と言われるウイルス感染症の蔓延か、それともアメリカ大統領選の混乱ぶりか…。新大統領も“ほぼ”確定したようだが、”ほぼ”を付けなければならないこと自体が異常である。そして新型コロナ禍がなければ、経済の好調を追い風にトランプ氏再選の可能性もあったことに鑑みれば、この災厄は神の見えざる手によって放たれた救いの毒矢であったのかとも…。

    この4年間のトランプ”効果”で、世界では一国至上主義や独裁化が拡がり、まさに民主主義の危機が懸念される事態である。民主主義を維持するには時間とコスト、そして忍耐が必要と言われているが、格差が拡大し何かと即興的な社会においては、議論するプロセスが面倒になり、強権的でストレートなメッセージが受け入れられやすくなるものなのか。

    今回のコロナ禍は一過性に終わる可能性があるが、一度失われた民主主義の復活には多くの時間と犠牲を要する。時には大量の血が流れることも歴史は証している。初の女性副大統領に”ほぼ”就任予定のハリス氏は勝利宣言で「皆さんが民主主義を守った。大志をもって夢を見よう!」と述べた。平時なら聞き流すであろうこのシンプルな言葉で不安が少し和らいだのは、果たして「大いなる闇」が動き出したせいであろうか。

    山崎善也

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