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あしあと

    考える葦―善聞語録128(広報10月号掲載)

    最近の子どもの多くは”葦”が河原に生い茂る植物であることさえ知らないもしれないが、そんな草の一種に人間を喩えた思想家がいた。近代科学史に不滅の足跡を遺した早逝の天才パスカルで、人間探求の遺稿集『パンセ』(フランス語で「思考」の意)において「考える葦」であると。即ち人間は自然の中で最も弱い一本の葦にすぎないが、それは考える葦であるとして、思惟する存在としての尊厳と道徳の原理を言い表した。
    この言葉に沿って生きるならば、我々は考えなければならない。考えて考えて考え抜いて、そしてまた考え続けなければならない。考えることが人間としての生きる証しであり、思考を停止することは人間の資格を失うことさえ意味するかのように。

    確かに、直面する現在の課題を克服するには”半端ない”知恵が必要となろう。例えばコロナ禍の下で感染予防と経済発展というブレーキとアクセルの両方を如何に踏んでいくのか…、例えば税収が減っていく中で如何に社会保障費を確保していくのか…、更には少子高齢化が進展する中で如何に人口増を図るのか…、地球温暖化が進む中で甚大化する自然災害から如何に身を守るのか…等々。

    夢と希望を持ち続けられる社会を実現するためには、”不都合な真実”にも臆せず、”解のない連立方程式”にも逃げずに対峙し、一人一人が”考える葦”に徹する以外に道は拓けまい。秋の夜長は、いつになく哲学者の言葉が身に沁みる。

    山崎善也

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