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あしあと

    ガラ・シティ―善聞語録93(広報11月号掲載)

    「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢(かしこ)いものが生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できるものである」。有名なダーウィンの『進化論』の一節だが、研究の場となった絶海のガラパゴス諸島で興味深い進化が起きているという。

    島に棲(す)むイグアナはサボテンを食するが、絶滅を危惧したサボテンは食べられないよう長い時間をかけて背丈を伸ばした。するとイグアナは餌場(えさば)を海に求め、岩場にしがみつけるように手足の爪を発達させ海藻を食する進化を遂げたとのこと。更に頑強になった爪を使って一度は諦めかけたサボテンにも登ることが可能となったという。いわば水陸両用の“ハイブリッド・イグアナ”が誕生した訳で、こうなるとそれに対してサボテンが今後どんな進化を辿(たど)るのかを研究観察中とか。身近な産業でも、同じ製品を手掛けるならば生産現場を海外に移し、逆に同じ場所で操業を継続するなら新商品を開発するなど、生き残りの策を講じている企業は多々ある。本市の製造業しかりである。そしてこの事象は“まちづくり”にも当てはまる。

    人口減少・少子高齢化社会における諸施策が高度経済成長時代と同じであって良いはずがない。日本社会でしか通用しない標準に引きこもってしまう様を「ガラパゴス症候群」と揶揄(やゆ)されて久しい。ガラケー(携帯電話)が象徴的だが、変化に対応できない“ガラ・シティ”と貶(おとし)められないまちづくりが今、求められている。

    山崎善也(綾部市長)

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