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あしあと

    “アンネのバラ”に想う―善聞語録29(広報7月号掲載)

    綾部市長山崎善也

    2年目を迎えた春のバラ祭りでは、一段と大きく成長したバラの色鮮やかさに多くの市民が癒しの一瞬(とき)を得た。そのバラ園の真ん中に象(かたど)られた世界連邦の記章。このシンボルマークを幾重にも取り囲むように咲くオレンジの大輪が“アンネのバラ”である。このバラは世界的に有名な『アンネの日記』の作者の父オットー・フランクから授かった苗木が、縁あって綾部の地で育てられ日本全国に拡(ひろ)がった。アンネのバラは今や平和祈願のシンボルとして全国で咲き香るが、実はその発信地は、綾部である。

    そして隣接するグンゼ集蔵で地元の教会により開催されていたのが「アンネ・フランク展」。ユダヤ系ゆえに故国ドイツを逃れオランダでの息詰まる隠れ家生活2年間に日記を書き続けた。小さな命を輝かせながらも15年の生涯を終えた少女の遺(のこ)した言葉を紹介したい。「神様が長生きさせてくださるなら、世界と人類の平和のために働きたい」「死後も残る仕事がしたい」。

    綾部市市民憲章の一項には「平和をねがい、祈りのあるまちにしよう」とある。世界連邦都市宣言第1号、市制施行60周年事業としての綾部バラ園、“アンネのバラ”発祥の地と市民憲章…。単なる偶然ではなく、何か地下茎の如(ごと)くそれぞれが繋(つな)がっていて、今回の「アンネ・フランク展」が実現したと思う。残された父オットーの言葉が胸に響く。「アンネの悲劇的な死に同情するだけでなく、平和を作り出すために何かをする人になってください」と―。

    山崎善也(綾部市長)

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