最終コーナー ―善聞語録188(広報10月号掲載)
来年1月末の任期満了をもって引退する意向を表明した。中国の諺(ことわざ)に「権腐(けんぷ)十年」という言葉があるが、幸いにも今年は災害がなく、ハード施設も一定整備を終えるなどした今なら安心して次の世代にバトンを渡せると判断し、自ら区切りを付けることにした。政治経験も行政経験もなかった自分が4期に及ぶ市長職を全うできることは感慨深いものがある。当初から支援していただいた後援会をはじめ議会など関係の方々、また苦楽を共にした市職員、そして市民の皆さんすべてに伏して感謝を申し上げる。
この間の印象的な出来事としては、度重なる災害とその対応、そして復旧のために財政がひっ迫したことが挙げられる。また、新型コロナという❝見えない敵❞との闘いにワクチン接種等、オール綾部で取り組んだ経験は忘れることができない。一方、あやべグンゼスクエア整備や市民センターの移設、北部産業創造センターやあやテラスの完成により綾部駅周辺に都市機能を集約した。一連の定住促進による人口減少対策と併せ、その評価は後世に委ねるが、私としては就任以来「至誠一貫」を座右の銘に、現地現場主義に拘(こだわ)り続けた16年であった。
人口減少や少子高齢化、過疎化など課題は山積しているが、次の市政では新しい時代の感覚と価値観でまちづくりに励んでほしいと思っている。デジタル社会、多文化共生社会は待ったなし。環境面での配慮やジェンダーギャップの解消も、若い世代の定着を促すには不可欠だ。国際関係が緊張を増す昨今、混迷する国政の動きを注視しながらも、我々は地に足の着いた地方行政を堅実に進めていく必要がある。ゴールまで4か月を切った今、最終コーナーで落馬することのないよう、更に気を引き締めて残された職務を全うしたい。
山崎善也
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綾部市市長公室秘書広報課広報・広聴担当
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