三遊間のゴロ-善聞語録18(広報8月号掲載)
甲子園では高校野球の熱戦が繰り広げられているが、野球ではショート(遊撃手)とサード(三塁手)の間を三遊間と呼ぶ。そしてこの三遊間をゴロで抜くことがクリーンヒットの代名詞のように言われ、守る側のショートとサードはこのボールに必死に飛びついてアウトにしようとする。なぜなら抜かれるとヒットになり、結果的に敗戦に繋がるからで、そのために自らの守備範囲を超えてまで貪欲に打球を追う。
一方で、行政の仕事は制度的に縦割りで縛られていることが多く、自分の守備範囲を踏み出すことにとかく臆病になりがちである。しかしながら時代の変化、あるいは市民ニーズの多様化の中で、行政もいわゆる三遊間のゴロに飛びつくべき局面は確実に増えている。それを一人一人の行政マンのやる気と責任感に委ねることも大切だが、これを組織的にしっかりと管理することこそがマネジメントの妙と心得る。人数を増やしたり組織を改編したりして直面する課題に対応することが、市民サービスの向上に繋がるからである。
野球はルールで選手の数やポジションがあらかじめ決まっているが、行政は必要ならばそのルール自体をも変えることが可能である。そのためにも現場と管理職の目線合わせが何よりも肝要で、ここに少しでも歪みが生じるといつまでも“行政の三遊間”は埋まらない。
綾部市長山崎善也
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