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あしあと

    “銀の卵”―善聞語録75(広報5月号掲載)

    「金の卵」とは、かつて日本の高度経済成長を支えた若者の呼称。多くは地方から集団就職で東京など都市部に流入し、貴重な労働力として重宝された。翻(ひるがえ)って現代社会では、「一億総活躍社会」実現のための貴重な戦力として、団塊(だんかい)世代が“銀の卵”と注目されている。常に時代の耳目(じもく)を集める世代として、“いぶし銀”の如く光沢を放つ。

    一方で、そんな団塊世代もいよいよ10年後には75歳を超え後期高齢者に仲間入りする。巷(ちまた)では医療費など社会保障の負担増を憂いて「2025年問題」とされ、コストが嵩む都会から再び地方に移住を促す政策さえ政府内で議論されているという。文字通りその時々に注目される姿は、良くも悪しくも時代の寵児(ちょうじ)としての存在感を放つが、さて当人たちの本音はどの辺りに…。

    江戸時代に伊能忠敬(ただたか)という測量師がいた。実測の「大日本沿海輿地全図」を作成した同氏の偉業はその作図の正確性もさることながら、55歳から73歳に至る18年間の後半生をかけて成し遂げたこと。しかも49歳を機に裕福な商家を隠居し、江戸に出て測量術や天文学を極め、第二の人生を本邦初となる地図の作成に捧げた。

    この世に生を受けた限り大切なことは、己の人生を如何にゴールするか。件(くだん)のシルバー世代も“銀の卵”から「ゴールド」を超えてプラチナ(白金)になるべく、人生の第四コーナーを駆け抜けようとするのか…。

    山崎善也(綾部市長)

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