雪・雪・雪・・・―善聞語録25(広報3月号掲載)
今年はやたら雪が多かった。地球温暖化を疑うほどの寒波に幾度も交通機関は乱れ、倒木等による停電が各地域で頻発した。転んでケガした人も多く、防災訓練や各種イベントも中止を余儀なくされた。
「経験した者でないと雪の苦しみは分からない」と述べた雪国出身の元首相の言葉は説得力がある。山をぶち抜いて東京まで道路を作る等、列島を改造しようとする姿はさぞかし神様に思えたであろう。
私事ながらその昔「カリフォルニアの青い空」に憧れて留学先をサンフランシスコに決めた。1年を通して燦々と太陽が降り注ぐ地に当初は感動したが、やがてその変化の乏しい気候にも飽き、四季のある生活の潤いが恋しくなった。日本人の鋭い感性や表現の多様性は季節の移ろう変化の中で養われたと言っても過言でない。とりわけ日本人独特の我慢強さや忍耐力は、冬の閉ざされた雪との関わりが大きく影響していると思う。日本の多様性が凝縮されたようなまちである本市も例外ではない。ものづくりに励む綾部市民の愚直なまでの真面目さや謙虚さは、こうした条件下で生まれ育まれた遺伝子であろう。
一方、少子高齢化・過疎化の進む中で、高齢者住居の雪対策は深刻になっている。地域コミュニティの弱体化と相まって従来の自助・共助では対応できず、社会問題にさえなっている。少しずつ日が長くなる昨今であるが、今年の春の到来がとりわけうれしいのは私だけではあるまい。
綾部市長山崎善也
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