得と徳―善聞語録47(広報1月号掲載)
あけましておめでとうございます。よき新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。長らく低迷していた景気にようやく回復の兆しも見え、閉塞感の漂う経済情勢の好転に期待が膨らみます。今年は午年(うまどし)。野を駆ける馬にあやかり、本市も躍動感あふれる年になることを祈念いたします。
さて新年早々、高僧から「得」と「徳」の違いの講話を聴く機会があった。得は損得というように利害に関係する際に使い、徳とは人徳と用いるように道を悟った貴い行為を指す。要は、得とは利を求めて働くことであり、徳とは他人のために尽くすことといえば解(わか)りやすい。さて己はどちらの生き方を選ぶか?そしてどちらの人生が幸せと感じられるか?
後者と唱えたいところだが、言うは易(やす)し…、また凡人であるが故に両方とも触れたくなる。それでも敢(あ)えて「徳」をもって生きる人生を目指したい―。これが私の新春の抱負である。
人生百年としても、睡眠時間(3分の1)や学びの期間(5分の1)、さらに生活必需時間や老いて介護される時日(5分の1)等を差し引くと、自由になるのはわずか13年だそうだ。ではこの限られた時間を何に使うかと改めて問い直すならば、束の間の物欲を満たすよりは精神的な豊かさを求める道こそ尊い人生と言えよう。まさに、得を追い過ぎれば徳を失う―。我が身に置き換えるならば、ふるさと綾部のために使命感を募らせることで、徳のある人生に近づきたいものだ。
山崎善也(綾部市長)
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