自燃、可燃、不燃―善聞語録78(広報8月号掲載)
仕事において、自ら燃える自燃性の人、焚き付けるとヤル気になる可燃性の人、自ら進んでは燃えようとしない不燃性の人、の3つのタイプがある-。これは❝稲盛語録❞の一つで、京セラを創った稀代の起業者は経営破綻に陥ったJALの再建を請け負うや、不燃性ばかりであった幹部を可燃性、更には自燃性に変える意識改革を断行しV字回復を成し遂げた。
綾部市で取り組んでいる水源の里条例が十年目を迎える。存続が危ぶまれる限界集落を何とか再生すべく立ち上がった当事者たちであるが、ここでも当初は自燃派と不燃派が混在したという。が、やがて不燃の人も一歩踏み出す勇気を出し多くが自燃の輪に加わった。絶対に村を消滅させまいとの熱い想いで行動に移したのである。
翻(ひるがえ)って最近の進学塾では、試験が始まるやまず時間内に解けるかどうかを見極め、叶(かな)いそうにない問題は端(はな)から諦めさせる指導をするという。限られた時間内で効率よく結果を出す指導法に一定の理解はするものの、これで社会に出て苦難に面した時に逃げることなく立ち向かう精神を涵養(かんよう)できるのか、懸念(けねん)を禁じえない。
水源の里では自燃の火を絶やすことなく、次の十年も自ら燃え続ける世代の育成が肝要。そんな想いで今秋、全国水源の里シンポジウムを本市で開催する。10月26日を発祥の地で今一度原点に戻り、新たな自燃の火を点じるメッセージを確認し合える日にしたい。
山崎善也(綾部市長)
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