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あしあと

    初孫の薫陶―善聞語録64(広報6月号掲載)

    齢(よわい)57にして初孫を持った。「爺(じい)」としての感覚はまだそれほどないが、出会う回数が増えるにつれ徐々にその実感も涌いてくるのであろうか。立場上、「子育て支援」とか「次世代のために」といったフレーズを多用してきたが、当事者となるといささか趣(おもむき)が異なってくる-。
    我々の孫世代が成人する頃はいったいどんな世の中になっているのであろうか?先ず願うのは平和であり、そして自由に、夢を持って、健やかに暮らせる世の中である。子や孫を持つ立場として当然の願いであろうが、一方で近代史を振り返ると戦争を経験していないのはごく限られた世代であることに気付く。自身に照らしても、祖父は戦地に赴いており、父も学徒出陣し軍隊生活を経験している。また叔父は若くしてビルマ(現ミャンマー)で戦死しているなど、実に身近な人がしかも複数、戦争を体験しているのである。
    還暦を前にした者が戦地に赴くとも思えぬが、息子の世代には何が起きるか…。ましてや孫が成人する時代の内外情勢は如何なるものかと思い巡らすと、とても他人事(ひとごと)では済ませられなくなる。
    さらに、科学技術はどこまで発展しているだろうか?医学の進歩は?宇宙旅行は?…。無邪気に眠る孫を前に、将来への期待と不安は尽きない。と同時に現実に戻ると、「綾部の爺」として故郷の今と次世代の行く末への責任の重さに改めて身の引き締まる想いである。

    山崎善也(綾部市長)

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