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あしあと

    囚人のジレンマ-善聞語録15(広報5月号掲載)

    綾部市長山崎善也

    震災で甚大な被害を受け多くの人が家族や親戚を失った被災地において、略奪や暴動も無く秩序正しく必死に助けあう日本人の姿に世界は感動した。一方、首都圏では米や水などの商品が買占めにより店頭から姿を消してしまった。同じ国の同じ国民とは思えない状況を何と理解するか。自主的な生活防衛とは言え、結果的に本当にペットボトルが必要な幼児を抱えた人に商品が届かないことになってしまう。経済用語で言う“囚人のジレンマ”で、個々の最適な選択が全体として最適な選択とはならない現象を指す。

    この現象が起きるのは信頼性に起因する。より詳細に言えば情報の発信元への信頼性。福島原発のトラブルによる混乱を助長しているのは、情報の信頼性において発信元が国民の求めるものに応えていないからであろう。

    福島からは遠く離れた綾部市にとっても対岸の火事ではない。15基の原発がある福井県と隣接し高浜原発からは10キロ圏内に市の一部が含まれる。過日の関西電力との話し合いではその安全性や非常時の対策について説明を受けたが「絶対に安全」と言う言葉はいまや死語である。情報交換において普段からの信頼関係の構築が肝要と考える。「ゆったりやすらぎの田園都市・綾部」を掲げた第五次綾部市総合計画がスタートしたが、安全安心の確保がその大前提であることは言うまでもない。

    綾部市長山崎善也

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