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あしあと

    還暦前夜―善聞語録83(広報1月号掲載)

    市長写真

    今年、同級生の多くが還暦を迎える。私自身は早生まれなので“赤いチャンチャンコ”は暫(しば)しおあずけだが、それでも例年になく感慨深い新春を迎えた。「もはや戦後ではない」と結語し当時の流行語をも生んだ経済白書が発刊された翌年に我々は生を享(う)けた。確かに飢餓(ひもじ)さを日常生活に感じた記憶はそれほどなく、そのためか主義・主張もさほど強くはない。熾烈(しれつ)を極めた学生運動は既に下火で、大学のキャンパスでは“ノンポリ・ノンセク”などと揶揄された世代。その意味では剥き出しのハングリー精神に象徴される団塊の世代とは明らかに一線を画し、後のバブル世代や新人類との狭間で両世代の調整役を演じていた感もある。要は「欲」に対して比較的、淡泊な世代なのかもしれない。
    “人生二毛作”を始めるなら気力・体力に余裕のある50歳から、と勝手に決め込み東京の金融界から故郷に戻って足かけ10年。その50代が終わろうとしている。サラリーマンならば一旦現役を退くところだが、政治の世界に定年はない。先の米国大統領選ではともに70前の男女が激しく争った。かつて、43歳という若き指導者ケネディを選出するアメリカという国が眩(まぶ)しく映ったものだが、その国をして新鋭よりも老練を期待する時代になったのだろうか。本市を取り巻く環境も人口減少や少子高齢化など待ったなし。そんな状況の下で60代にいかに臨むか―今年は倍旧(ばいきゅう)に考えてみたい。

    山崎善也(綾部市長)

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