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あしあと

    C’est la vie.―善聞語録81(広報11月号掲載)

    “C’est la vie”(セラヴィ)はフランス人がしばしば口にする慣用句。日本語に直訳すると「これが人生だ」くらいの意味だが、「人生ってこんなものさ」といった“あきらめ”や達観のニュアンスを帯びて使われる例が多い。人生は楽しい事や良い事ばかりではない。苦しい事や悲しい事も含めて全てを「これが人生」として受け入れ、一時の幸に浮かれたり徒(いたずら)に不幸を嘆いたりせず、どこか醒めた部分を持ちながらもその時々の人生に興じるフランス人の生き様が窺(うか)がえる。

    日本にも「苦あれば楽あり」「禍福(かふく)は糾(あざな)える縄の如し」などの故事・諺(ことわざ)がある。洋の東西を問わず、良い時も悪い時も含めて人生…だから人生はおもしろいという境地に至る。一般に、人生の大きな選択を余儀なくされた時、選んだ道が正しかったのかは検証できない。何故なら一個の人間が二つの人生を同時に体験することは不可能だから―。あの時に別の選択をしていたら、と仮に思ったとしてもそれを実証する術(すべ)はない。栄養サプリメントが効いているのか、育毛剤が役にたっているのか…しかりである。

    だからこそ選択した人生を悔やむことなく全てを運命(さだめ)と受けとめ、それでもって「セラヴィ!」と言いたいものだ。フランス人が難しい顔をして呟(つぶや)く様も絵になるが、少なくともこの世に生を享(う)けているうちは、せいぜい明るく前向きに「人生ってこんなもんよ!」と言い放ちたいものである。

    山崎善也(綾部市長)

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