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あしあと

    集中と分散―善聞語録34(広報12月号掲載)

    師走の慌ただしい中で総選挙が行われる。思い返せば3年前は長期政権に対する積年の「不満」と、新勢力の未知の力量への「不安」の選択を余儀なくされた選挙であった。結果は米国オバマ大統領が訴えた“チェンジ(変化)!”の影響もあってか、歴史的な新政権誕生となった。しかしその後の迷走・混乱ぶりを見るにつけ、当初に懸念された不安が見事に的中してしまったといえよう。理想とされた二大政党政治さえも否定するかのように、優に十を超える政党が乱立しているが、小選挙区制度=二大政党化の流れをつくろうとした目論見(もくろみ)は果たしてどうなってしまったのか?

    人類は有史以来、古今東西の別なく集中と分散を繰り返して来た。多様化と均一化、巨大化と縮小化もしかりである。世界史においてはローマや元といった大帝国も栄枯盛衰を辿り、我が国でも群雄割拠と制覇を幾度となく繰り返す。そんな歴史観に立てば、現代の東京一極集中も長い時の流れの中では一過性の現象に過ぎず、いずれは地方への分権・分散化が加速するのも自然の理(ことわり)といえよう。

    問題はその過程にあっての舵取りにある。どんな荒海の中でも船の針路を決めるのは風ではなく、帆を張り、操る者の手腕次第。平時でなくドシャ降りの雨が続く非常時の日本において、とりあえずビニール傘で我慢するか、あくまで高級傘を求めるのか…その審判が間もなく下る。

    山崎善也(綾部市長)

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